梅干のサイズは大きいほど高いの? スーパーの「パック詰め」は、M・L。贈答用の梅干ギフトは、大粒の2L~3L。
梅干のサイズ(大きさ)と価格との関係についてお話します。
梅干のサイズ(大きさ)はどのようなものがあるのでしょうか?
・梅干のサイズ(大きさ)は、以下の様に分類されます。
(紀州梅干PR委員会「梅干の選別基準」ポスターより)
「S」:5g~7g未満
「M」:7g~10g未満
「L」:10g~14g未満
「2L」:14g~19g未満
「3L」:19g~25g未満
「4L」:25g~32g未満
「5L」:32g以上
・パック詰めで、スーパー等でよく見る梅干のサイズは、この内、「M」・「L」が主流です。
・贈答用の梅干ギフトには、大粒の「2L~3L」が主流のサイズになってきます。
特に、肉厚で皮が薄い、「紀州産の南高梅」は2L~3Lといった粒が大きくなるほど、他の品種の梅と柔らかさや、肉厚感で違いがでてきます。
ところで、このサイズと価格の関係は
どうなっているのでしょうか?
梅干のサイズは大きいほどやはり
高いものなのでしょうか?
梅のサイズ(大きさ)と作柄の関係について
梅の実のサイズは、その年の梅の実の作柄(豊作・不作)に、大きく左右されます。
豊作とは、梅の実が多く出来、収穫量が当然多い時をさします。
収穫量が多いと梅のサイズはどうなるのか?
「一本当たり」の梅の木に成る実の数が 多くなると、栄養分の分散で、一個当たりの実に行く栄養分がすくなりなり、S~Lといった 小さめのサイズの梅の実が多くなります。
逆に不作の時はどうなるのか?
・不作の時は当然、梅の実の取れる数が少ないわけです。
すると、「一本当たり」の梅の木に成る実の数が少なくなる為、栄養分の集中が起こり、一個当たりの実に行く栄養分が多くなるため2L~4Lといった大きいのサイズの梅の実が多くなります。
それでは、梅干のサイズ(大きさ)は大きいほど 高くなるのでしょうか?
サイズと価格の関係について
市場にでまわっている梅干(サイズ)はマーケットによって大きく2種類に分かれます。
1.一つは、日常食べるスーパー等で見かけるパック詰めの梅で、「M」~「L」サイズが主流で消費量も多いです。
かつ、販売店への安定供給の為、梅の豊作・不作に関係なく、毎年一定量が必要とされます。
2.もう一つは、ギフト用の梅干でこれは、「2L」~「4L」サイズが主流で、大粒で高級感があふれています。
・豊作の年は、「M」~「L」サイズは豊富にできる為、価格的には比較的安価になります。
・一方、不作の場合は、一本当たりの梅の木に成る、実の数が減る為、栄養分が数少ない梅の実に集中し、大粒(2L~4L)になり、この「M」~「L」サイズが少なくなります。
パック詰めの梅干を供給する梅干メーカーは大変!
・ただでさえ、不作ですから、この上、「M」~「L」サイズが 少なくなり、価格は高騰します。(実際は、値上げするわけにはいかないので梅干メーカーが多くをカブリ損害をこうむります。)
・また、販売店への安定供給の為、梅の豊作・不作に関係なく、 毎年一定量が必要とされますので、スーパーを顧客にかかえる 梅干メーカーにとっては、この「M」~「L」サイズの梅をいかに備蓄するかが、経営上のポイントになってきます。
逆に大粒(2L~4L)のサイズの梅は不作の時には増えるので、大粒の梅が比較的安くなります。