きたない有機梅干は信用できません。有機梅干にも品質にランクがあります。

「粗悪な有機梅干」が一斉に市場から消えた

有機JASの規制がスタート(H13年4月1日より)した当初、従来の「粗悪な有機梅干」が一斉に市場から消えたのです。

「曲がったキュウリ」「傷のついたトマト」「有機栽培野菜は見た目が悪いもの」・・・これは以前「有機栽培の証拠」のように思われていました。
しかし、有機JASの規制がスタートしてからは、これらの「手抜き栽培の粗悪品」こそが「有機だ」と証することができなくなったのです。

なぜか、それは「キレイな有機野菜」「手間がかかった高級有機野菜」が登場したからなのです。有機栽培でも、手間をかけ、丹精に栽培すれば、「キレイな高級有機商品」ができるのです。

キレイな「高級有機梅干」も登場

「有機梅干」も同様です。
「こんなキレイな梅干、絶対農薬つかってるわよ?」・・・いいえ、農林水産省認定の第三者認証機関の検査をパスした正真正銘の有機梅干です。
ただ、手間をかけ、丹精に作った結果、高品質な有機梅干ができたのです。

有機栽培の梅干も4段階の品質に分ける事ができます。

一般に梅干の品質は大きく以下の4段階に分かれます。(紀州梅干PR委員会「梅干の選別基準」ポスターより)

A級:斑点、傷害の無い、「無傷」で皮肌は柔らかく、粒ぞろいの良好なもの。
B級:斑点(直径2mm以下)が3個以内の軽微なもの、および軽微な傷害。皮肌は柔らかい。
C級:斑点(直径5mm以下)が果面20%までのもの。
その他:外品(斑点が多く、果肉が堅い)、切(皮のやぶれたもの)、ガリ(果肉が無く、堅いも)

有機梅干にも品質にランク(A~C級品、外)があります。

有機栽培の梅干も上記4段階の品質に分ける事ができます。
ただ、手間をかけないと、A級・B級といった「高品質な有機梅干」の割合は低くなります。

厳しい有機JASの規制

有機JASの規制は、農水省の機関が商品の残留農薬量を検査し、日々、指導が入ったいます。
そんな中、指導を受けて有機JASの認可取り消しをされる業者・農家・商品が続出。有機JAS梅干の数は益々少なくなって来ています。
何等かの、理由付けで「有機JAS」をやめた業者・農家は疑ってかかっていいでしょう。(中には、手間がかかるわりには収量が2割落ちるので辞められるところもありますが。)

きたない有機梅干は、「手抜き栽培の粗悪品」

「ほったらかしの粗悪な梅干」も、農薬をやってないから有機梅干の認可がおります。
一方、「万全の栽培体制」で「手間」をかけ「丹精に栽培」した高品質な梅干も有機梅干です。
その差は天と地ほどあります。
つまり、今、信頼できるのは「高品質な有機梅干」だけなのです。

梅干の黒い斑点は?

黒い斑点は、「黒星病」「カイヨウ病」といった病原菌による梅の病気です。
低湿地や山間部などの通風不良、日照不良園などに発生が多く、産地や家庭果樹で普通に発生します。

発生時期にあわせて農薬で防除するのが普通ですが、農薬を使わない有機梅干では、風通しの良い、立地を選ぶしかありません。
食べて、害のあるものではありませんが見た目が悪くなり、梅干としての商品価値は極端に低くなります。

見た目の悪い「黒い斑点」のある梅が市場には出回らないのはジャムやジュースその他のものに使われているからであり、価格も非常に安くなります。

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